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2023年03⽉25⽇
当院では奥歯が折れてしまった犬の抜歯を行っています

駅前通り動物病院では、破折に対しての治療を行っています。

今回は硬いものを噛んでいたら、奥歯が折れてしまって血が出ている、痛がるというわんちゃんの一例をご紹介します。

実は折れやすい歯が存在します。それは一番大きい奥歯、犬歯です。

 

ただ、今回のワンちゃんは、かなりまれなケースで、一番大きな奥歯の1つ後ろの歯が折れてしまっていました。

水色の歯が折れてしまった歯です。赤色で囲った奥歯が一番折れやすい歯です。

 

 

歯は折れ方によっては、修復することができますが、今回の折れ方だと保存修復が困難であること、なかなかお口のメンテナンスが難しいことを考慮して抜歯をしました。

このように奥歯を抜歯するときには、歯肉を一部切開し、歯を支えている歯槽骨を削り抜歯をします。

抜歯したあとはこのように大きな穴が空いてしまいます。

 

 

比較的小さい犬の場合(5㎏以下)は、止血剤を埋め込むだけでも傷口は治りますが、今回は大きい子(10㎏以上)であったため、穴をふさぐように歯肉粘膜を縫合しました。

ヒトの場合、抜糸することもありますが、犬の場合、抜糸が困難なので吸収される糸で縫合してしまうことが多いです。

 

 

術後3日間程度は柔らかいフードを食べてもらうことが多いです。口の粘膜は修復する力が強いので1週間もあればほぼ傷はくっつきます。
術後2週間で傷口の確認を行い、問題なければ、治療終了となります。

犬の歯が折れた際の費用ですが、抜歯する際には、麻酔前検査等含めて6~10万円ほどになります。ご参考までに。
当院の歯周病治療について詳しい記事はコチラにまとめてあります。
https://inutoikiru.com/disease-dentistry/

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