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2025年11⽉30⽇
僧帽弁閉鎖不全症とは

犬の僧帽弁閉鎖不全症について

 

病気のメカニズム:左心房と左心室の間にある「僧帽弁」という弁が、加齢や変性によって完全に閉じなくなってしまう病気です。

  1. 血液の逆流: 心臓が収縮する際、本来は全身に血液を送るべきときに、弁が閉じ切らないため血液の一部が左心房へ逆流します。
  2. 心臓への負担: 逆流により心臓に余分な血液が溜まり、心臓(特に左心房と左心室)が拡大します。
  3. 心不全へ: 拡大が進むと、肺につながる血管にも負担がかかり、最終的に肺水腫などの重度の心不全を引き起こします。

 

・主に中高齢の小型犬に多く、特に以下の犬種で発生率が高いとされています。

  • キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
  • チワワ
  • マルチーズ
  • シーズー
  • ヨークシャーテリア
  • ポメラニアン
  • トイプードル

 

・主な症状と進行ステージ

病気の進行は、ACVIM(米国獣医内科学会)の分類に基づいたステージで評価されます。初期には症状がほとんどありません。

・ステージ B1:心雑音はあるが、心拡大なし。

・ステージ B2:心雑音があり、画像検査で心拡大がある。症状はほとんどない(無症状期)。

・ステージ C:心拡大があり、過去または現在、心不全(肺水腫など)の症状がある。咳、呼吸困難が顕著。

・ステージ D:標準的な治療で症状がコントロールできない難治性心不全。

 

・検査方法

1.聴診:心臓の雑音の大きさを聞き、悪化の有無を確認します。

定期健診で聴診により心臓病が見つかることもあります。

2.画像検査:レントゲン検査で心拡大や肺の異常をかくにんしまうす

 エコー検査:心拡大や逆流の速度を数値化して、心臓の状態を客観的に見ます。

・LVIDDN、LA/Ao、E波、A派という数値を測定し、ステージングします。

 

・治療法

ステージ B1:治療なし、定期検診で経過観察

ステージ B2:ピモベンダン(強心薬+血管拡張薬)心不全の発症を遅らせ、生存期間を延長する。

ステージ C/D:ピモベンダンに加え、利尿剤(肺水腫の改善)、ACE阻害薬(血管拡張・降圧)、その他の薬を併用症状の緩和と心不全のコントロール。

 

心拡大が認められた段階(B2)で、心臓の収縮力を助け、血管を広げる薬であるピモベンダンを開始することで、心不全(ステージC)への移行を遅らせます。

 

 

まとめ

心臓病は治療が遅れると、肺水腫という救急疾患に発展します。また内服を使用していても、年を重ねるごとに進行していきます。最近咳が気になる、または内服を使用していても咳が増えたなど、心臓病治療中でも定期的なチェックが必要です。

 

 

 

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